11 November, 2011

in progress


More Skateboarding Videos

いつもお世話になっております、イギリスのスケート雑誌「SIDE WALK」から新しく出たDVDの話し。
ビデオのタイトルは「in progress」 英語の意味は進行中とか発展中という意味。
撮影期間は約3年間(2009〜2011)
試写会が9月の後半にあったんだけど、ギリギリまで撮影していて、このビデオの最後のトリックは
まさに最後の最後に撮れた映像。

ずっとアメリカの雑誌とアメリカのビデオばかり見ていた自分にとって、
ヨーロッパのスケート動画って、どこか芸術的な要素というのか、
一つの日常の流れにスケートシーンが紛れて映し出されてるような見せ方が多い気がします。

アメリカのビデオってどこか「ドカンと百発!」って感じの見せ方と言うか、豪華と言うか・・あくまでも個人的な意見なので
不快に感じさせたらすみません。

なんかヨーロッパのほうがもっと深い意味を想像させるような作り方と選曲が多いですね。
ビデオ見た後、「アガったー!スケートするぞ!」っていうよりも、なんか一本の映画を見た後のような、
なにかを考えさせられてしまうような、そんな感じです。
だから、人によってヨーロッパのビデオは退屈に思われるかもしれないですね。眠くなるというか(笑)

そういうことをふまえた上で、この「in progress」を見てもらうと、
もう少しヨーロッパのビデオも楽しんでもらえるのではないかと思います。

このビデオのteaserが上の動画です。
長いバージョンが無いので、あまり内容を把握しにくいと思いますが、
それぞれのパートのはじめに、そのスケーターの産まれた場所/育った場所/ゆかりのある場所/が出てきます。
一番はじめに出てくるバーニーペイジは河で友達と船を漕いでるシーン。
場所はデボン州というロンドンより下の方、田舎町です。
一緒に漕いでる友達とは子供の頃からのつき合いだそう。その友達もビデオの中で滑ってます。
バーニーは前は長いズボンでスケートしていたんだけど、半ズボンで滑ってみたらその動きやすさに気づいてしまい、
今では半ズボンじゃないと滑れないんだって。

さらに真ん中らへんで出てくるショーンスミス。
彼はミルトンキーンズという町で育ったのですが、ミルトンキーンズは今は寂れてしまって治安もあまりよくないんだそう。
こっちにきてよく聞くのが「貧しい町で育って」とか、「治安が悪くて友達はみんな刑務所」とか
そういう生い立ちのスケーターの話し。
日本でそんなに貧しい子っている? 貧し過ぎて犯罪に走るのよ、子供の頃から。
スケートボードに希望を持ち、スケートに救われて犯罪者の道へ進まなかったとか、
まわりのスケーターが貧しい子達へ板あげたりしてサポートしてる
有名なスケーターになったけど、家族を養うためにスケートボードをしながらも仕事を掛け持ちしている人もいる。
そしてそういう生い立ちの人はたいてい「いつも笑顔」でこう言う

「だって、くよくよしてたらもったいないじゃない?」

同じ長さの人生を歩むのならば、自分の生い立ちについて卑屈になって恨むよりも
前向きに考えて笑って生きた方が楽しいじゃない!ってこと

そんなスケーターもいたかと思えば
この人もビデオの真ん中くらいにでてくるかな、ベンノーベルバーグというスケーター
彼のおばあちゃんはお城をもっているらしい。
超金持ち!!!!人生で一度も働いた事がないとか・・。
そしてお顔立ちも超セレブ!!!!!!!

その他にも
トムハリソンってスケーターのパートでは、ハンドレールとかステアでのトリックは一切なし
彼は自分で事業を起こしていて、仕事がなんたって忙しい!!(らしい)
飲み会があっても必ず「明日仕事だから」といって途中で帰る。
日本にもいるよね、毎日残業、土日は家族サービスで週一でスケートできるかできないか・・っていう人。
それでもスケートは続けてる。

イギリスではまだまだスケートだけで食べている人は少ない
とにかくこのビデオにはいろんな種類の人達が出ていて
みんなが自分なりのスケートをしている

イギリスは日本と似ているところも多いかな


最後のパートは、私の大好きなハリーリンテル!
このビデオでその場面が出てくるけど、彼は顔打って前歯が無い。
その当時は、前歯無いのが恥ずかしくて、手で口を抑えながらしゃべってたんだとか。
彼はどこかトムペニーに似てるとこがあるって、ビデオ制作者が言っていたよ。
いつも石になってるけど、その脱力感のスケートスタイル。
試写会の時に彼女と来ていたけど、あんまりワイワイ騒ぐタイプではないみたい。
彼のパートは見物。

私の中ではトムハリソンのパートと曲がツボです。


このビデオの編集をしたベンとライアンそしてケビン、彼らの人間性がこの映像に現れています。
その映像はまるでスケーターを応援している彼らの温かい眼差しを通して見ているような、
なんだか懐かしくて幸せな記憶を思い出しているような。

温かい眼差しでスケーターへエールを送る、このビデオのタイトルは「発展中」
この次のビデオのタイトルは何になるのでしょう?

2 comments:

  1. はじめまして。
    ブログ読ませて頂いてます。
    自分は週末スケーターどころか月一くらいのヘタレスケーターですが、
    アメリカ、日本、ヨーロッパのスケボービデオの違い、面白いですね。
    自分は以前、アメリカに住んでいたので、アメリカと日本のスケーター&
    ビデオの違いを常々感じてました。また楽しいブログ読ませて下さい!

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  2. しましま26/11/11 21:46

    こんにちは! コメントめちゃくちゃ嬉しいです!!
    ありがとうございます!!
    スケート以外でも、人によって感じるものは違うけれど、アメリカとヨーロッパのスケートシーンはけっこう違うなぁ、と思います。日本にいてはなかなかヨーロッパシーンを知ることができなかったので、いざワーホリで行くならとなったときに、周りのスケーターがあまり行かないイギリスへと思ったのです!
    私はちょいちょい滑っていてもヘタレまくりのよぼよぼスケーターですが、乗れるときに乗って、乗れないときはビデオ見て(笑)
    ビデオ見て楽しむのだって、立派なスケーターですよね!ってことで(笑)
    あさはかな知識で偉そうに書いてることが多いので、イラっとさせることが多いかと思いますが、またぜひ見に来てください!
    コメントありがとうございました!!

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